不動産取引の中で、買手の依頼を受けた客付の不動産会社が交渉する(客付の不動産会社を立てる)というパターンです。
客付の不動産会社を立てるメリット
客付の不動産会社を立てる取引方法では2つのメリットがあります。
メリットの第一は、不動産取引のプロである客付の不動産会社が、買手であるあなたの立場に立って、取引交渉をすすめてくれることです。
メリットの第二は、客付の不動産会社が買手であるあなたのために、豊富な物件情報の中から希望に合った物件を探してくれることです。
(注)客付の不動産会社を立てるということは、わかりやすいたとえを使えば、民事の裁判のときに弁護士を依頼するのと同じように考えられます。
通常の人は、裁判の知識はまったくありませんから、自分の利益を守るためには、信頼できる弁護士に頼むのが一番です。
不動産購入の場合でも、何千万円という高価な買物をするのですから、買手であるあなたの立場に立って交渉してくれる客付の不動産会社を立てることで、あなたの利益をより一層確実に守ってくれることになります。
国土交通省所管の財団法人である「不動産適正取引推進機構」でも、売手は元付の不動産会社を立て、買手は客付の不動産会社を立てるという取引形態(これを「共同媒介」という)が望ましいとしています(94年1月に公表された同機構の報告書より)。